光回線

「光コラボレーション」って何?そのメリットは?「光コラボ」を簡単解説

光コラボレーションとは、フレッツ光とどう違うのでしょうか。光コラボはフレッツ光の光回線を転用して、携帯会社やプロバイダが販売するサービスです。光コラボを利用することによる違いやメリットについて、簡単にご紹介します。

「光コラボレーション」とは?フレッツ光との違い

光コラボレーションとは、NTT東日本とNTT西日本の両社が提供するフレッツ光の回線を使って、他の事業者が光回線を提供するサービスです。

フレッツ光は、ご存知のようにNTT東日本とNTT西日本が提供する高速の光回線サービスです。NTTが代理店などを通じてフレッツ光の契約をしていましたが、光コラボレーションのサービスは、NTTから販売業者に回線を卸し、フレッツ光を契約している利用者を対象に、光回線サービスを販売するという仕組みです。

フレッツ光の利用者が光コラボレーションに乗り換える場合、光コラボレーションの事業者と契約することになりますが、フレッツ光と同じ回線を使うため「転用」と表現されます。従来のフレッツ光では、契約や請求はNTTでしたが、光コラボレーションでは、提供を受けた事業者との契約となり、事業者から請求されます。

光コラボレーションの事業者は?

光コラボレーションの事業者は、プロバイダや携帯会社などが多くなっています。また、その数は120社以上もあるといわれています。その一部をご紹介します。

docomo(ドコモ光)、SoftBank(ソフトバンク光)、NTTCOM(OCN光)、ビックローブ(ビックローブ光)、ソネット(So-net光)、ユーネクスト(U-NEXT光)、ニフティ(@nifty光)、plala(ぷらら光)、エキサイト(BB.excite光)、朝日ネット(AsahiNet光)、大塚商会(たよれーるひかり)、T-MEDIAホールディングス(TSUTAYA光)

それぞれの事業者によって設定金額に相違があり、主に法人を対象にしている事業者もあります。docomoやSoftBankなどの携帯会社などは、自社の携帯電話と組み合わせて利用することで料金が安くなるサービスを展開しています。面白いところでは、「TSUTAYA光」のT-MEDIAホールディングスは通信事業者ではありませんが、「毎月タダで映画が観られる光。」を売りにしています。

光コラボレーションのメリットは?

光コラボレーションに転用する際、NTTの光回線をそのまま使用するので、工事は不要です。モデムの交換も必要ありません。さらに、転用ということで、フレッツ光の違約金も発生するという心配もいりません。

フレッツ光の場合、NTTとの契約は代理店が行いますが、サービスなどの窓口はNTTになっています。光コラボレーションの場合、契約とサービス窓口が1つなのも利用者にとって便利な点です。また、フレッツ光のオプションサービスの多くが、継続して受けられます。

光コラボレーションに転用する大きなメリットは、それぞれの事業者が自社のサービスなどと連携したキャンペーンやサービスを提供しているので、NTTとの契約より月額の料金が割安になる場合が多いことです。

携帯会社のdocomoの「ドコモ光」やSoftBankの「ソフトバンク光」などは、自社の携帯電話やスマートフォンの契約とセットにすることで、割引などのサービスを行っています。また、ソネットの「So-net光」はauの携帯電話とのセット割のサービスを提供しています。

事業者が回線プロバイダ一体型、つまり回線とプロバイダが同一の事業者は、光回線と自社のプロバイダサービスとのセット契約になるので、回線と接続に関する相談窓口が1つになり、連携したサポートが受けられます。また、支払いも一本化されます。

光コラボレーションへ転用する際、料金やサービス、キャンペーンなどから事業者を選択することができるという点が大きなメリットといえます。

光コラボレーションに転用する前に注意したい点

光コラボレーションに転用したら必ず料金が安くなるとは限りません。転用前のフレッツ光の契約状況によって、フレッツ光のほうが安い場合もあります。

LAN配線方式で利用している世帯数の多いマンションタイプは、安い設定になっている場合が多いので、光コラボレーションに転用しても安くならず、逆に高くなってしまうということがあります。携帯電話との連携で割引サービスを受ける場合、携帯やスマートフォンの料金プランを変更しなければならなかったり、新たなオプションを付けなければならなかったりなど、実際に契約してみたら以前より高くなっていたということもあります。契約内容を事前に確認することが大切です。

また、光コラボレーションでは、光回線とプロバイダのセットで契約した場合、プロバイダだけを切り替えることができません。切り替えたくても我慢して利用し続けるか、一旦契約中の光コラボレーションを解約して、他の光コラボレーションやフレッツ光に契約し直さなければなりません。契約期間に縛りを設けている事業者が多いので、解約する時期を間違えると違約金が発生してしまうこともあります。

さらに、フレッツ光の「ひかり電話」を利用している場合は注意が必要です。フレッツ光から光コラボレーションに転用した際には、そのまま同じ電話番号が引き継がれますが、その後、また別の事業者と契約することになった場合は、その番号が引き継がれないので、変更しなければならない可能性があります。

これらの注意点を考慮に入れて、どんなサービスを受けたいか、どの料金体系が有利なのかをしっかりと比較したうえで、事業者を選択したいものですね。

まとめ

光コラボレーションに転用すると、さまざまなサービスや割引などのオリジナルのサービスを受けることができます。光コラボレーションに転用したあとで、フレッツ光に戻り、別の事業者に乗り換えるときは手続きが面倒になります。事前に料金やサービスを比較し、しっかりと考えて利用するようにしましょう。