ネット契約の基礎知識

光回線とADSLはどっちが速い?今さら聞けないインターネットの豆知識

ストレスフリーでインターネットを利用するためには、プロバイダとの契約時にインターネットの通信速度の確認を忘れてはいけません。光回線とADSLの違いや最近、普及が進んでいるWiMAXの特徴について解説していきます。

インターネットの回線速度の単位とは?

インターネットプロバイダの契約を結ぶときに、上り下り最大1Gbpsなどという言葉をよく耳にするのではないでしょうか。bps(bits per second)とは、通信回線などのデータ転送速度を表す単位で、1秒に何ビットのデータが送信できるかを表しています。この数値が高くなればなるほど、インターネット回線の通信速度も速くなります。

100Mbpsと1Gbpsを比較した場合、1Gbps=1,000Mbpsとなるため、1Gbpsは100Mbpsの10倍速いといえます。また、メールを送信したり、SNSに写真や動画をアップロードしたりするときの通信を「上り」といいます。一方、メール受信やHPの閲覧、動画ファイルのダウンロード時の通信が「下り」になります。インターネットプロバイダを選ぶときは料金だけでなく、インターネットの回線速度も確認するようにしましょう。

目的別の最適なインターネット回線の速度とは?

インターネット回線の速度によって、快適に楽しめるサービスと楽しめないサービスも…。回線速度による最適なインターネットの楽しみ方をご紹介します。プロバイダを選ぶときに参考にしてみてくださいね。

  • 1Mbps〜30Mbps
    文章のみのEmailや画像・動画ファイルが少ないテキスト中心のHP閲覧など。容量が軽いデータの送受信に向け。
  • 30Mbps〜100Mbps
    画像の多いHP閲覧など。テキストと画像が組み合わさったテキストよりも容量の大きいデータの送受信が可能。
  • 100Mbps〜500Mbps
    画像の多いネット通販や動画閲覧、音楽再生などが可能。
  • 500Mbps~1Gbps
    高画質な映画の再生や音楽、映画、漫画などの大容量データのダウンロードが可能。

高速インターネットを実現する光回線とは?

インターネットを楽しむための最適な回線速度を理解できたと思いますが、光回線とADSLの違いをみなさんご存知でしょうか。
光回線とは、光ファイバーを使って光信号でデータの送受信を行う通信のことをいいます。光回線のメリットは、何といっても回線速度が速いこと。大抵のプロバイダで上下ともに最大通信速度が1Gbps以上となっているため、どんな用途でも快適なインターネットが楽しめます。

また、契約時にキャッシュバックを行っているプロバイダも多いため、キャンペーンを上手に利用すれば、お得な金額でインターネットを利用できるメリットも見逃せません。
強いてあげるなら、光回線の開通工事が必要となるため、利用するまでに時間がかかる点がデメリットといえます。また、エリアや建物の種類によって、光回線が利用できないケースもあります。

ADSLの通信速度は?今後の普及について

ADSLは電話回線を使ってデータの送受信を行うため、短期間で開通できることと幅広いエリアで利用できる点がメリットです。しかし、通信速度が上り下りともに最大50Mbpsとデータ転送速度も低く、自宅からNTT収容局までの距離が遠くなるほど、通信速度が遅くなる点がデメリットです。データ転送速度が低いため、高画質な動画の再生や大容量データのダウンロードには向いていません。

そのため、一般家庭でのADSL回線の普及率は、総務省の調査で10%未満となっていて、その数は年々減少しています。NTT各社では、2016年6月末でADSLの新規受付を終了することを発表しました。ソフトバンクも、現状新規申し込みはあまりありません。

大手通信会社が事実上のサービス終了宣言を行ったことから、今後、ADSLユーザーは光回線やWiMAXに乗り換えていくことでしょう。

最近、普及が進むWiMAXとは?光回線と何が違う?

WiMAXとは、携帯電話の3GやLTEと同じ通信規格の一種で、無線でインターネット回線に接続します。総務省の調査によると、WiMAXなどの携帯電話回線を使ってインターネット接続を行う家庭が、2013年以降に急激に増えてきました。

契約時に渡されるモバイルルーターを介してインターネット接続を行うため、光回線やADSLと違って開通工事が不要で、申し込みのあと短期間で使える点が大きなメリットです。しかも、モバイルルーターを持ち運べば、エリア内であればどこでもインターネットにアクセスできるので、最大10台までの機器と接続できます。

気になる通信速度も、WiMAX2+であれば下りは最大220Mbpsとなっていて、無線の割には通信速度が速く、インターネットの閲覧がサクサクできる点が大きな魅力です。無線にありがちな速度制限もギガ放題プランに申し込めば、速度制限を気にすることなく無制限に使えます。各プロバイダのギガ放題プランは、5,000円以下となっています。

安く快適にインターネットが利用できることから、近年、急激にユーザー数を伸ばしてきています。対応エリアも年々拡大しているため、今後も普及が増えることが見込まれます。

まとめ

現在、一般家庭のインターネット接続は光回線とWiMAXなどの携帯電話回線の2つが主流となっています。それぞれメリット・デメリットがあるため、各プロバイダのサービスをしっかり比較したうえで、自分の家庭に最適なインターネット回線を導入しましょう。